日時 2024年8月13日(火曜日)18時から19時30分
場所 北海学園大学教育会館1階 AV4教室
申込先 北海道自然保護協会事務局 011-876-8546
演題 札幌のサケの未来を考える―大都市の川で野生サケは存続可能か?―
有賀 望(札幌市豊平川さけ科学館学芸員 /札幌ワイルドサーモンプロジェクト共同代表)
講演要旨 札幌の母なる川豊平川のサケは、都市化にともない一度姿を消したが、市民放流をきっかけに再びまとまった数が遡上するようになった。現在までに10世代以上が自然産卵を繰り返し、半数以上は自然産卵由来の野生魚となった。大都市の川に野生サケがいることは、世界的に見ても珍しいことから、2014年に発足した札幌ワイルドサーモンプロジェクトでは、放流数の順応的管理を提案し、河川管理者の協力を得て産卵環境の改善に取り組んでいる。しかし、都市河川の整備と高水敷の土地利用により、産卵適地は減少し、野生魚割合は大きく増えていない。今後も豊平川で野生サケは存続可能か、どのように保全すればよいか、皆さんと意見交換をしたい。