2024年のサケ稚魚放流数は、合計48,200尾でした。
現在、豊平川に遡上するサケは豊平川生まれの野生魚が多く、大都市ではとても貴重なことであるため、人の手で育てた稚魚の放流を減らしています。
豊平川では、採卵実習や体験放流などの市民がサケとふれあう機会のみとし、川でのモニタリング調査を続けながら順応的に管理をしています。
また、放流する稚魚には、耳石温度標識(じせきおんどひょうしき)を付けているため、戻ってきたサケが放流魚か、野生魚か判別できるようにしています。
【放流の内訳】
放流日 放流尾数 放流場所
3月29日 110尾 真駒内川・さけ科学館横(札幌西高サーモンスクール)
4月13日 90尾 真駒内川・さけ科学館横(星槎もみじ中サーモンスクール)
4月16日 1,200尾 真駒内川・さけ科学館横(佐藤水産)
4月16日 15,400尾 真駒内川・さけ科学館横(業務放流)
4月20日 550尾 真駒内川・さけ科学館横(大倉山小サーモンスクール)
4月24日 2,350尾 豊平川・水穂大橋(東橋小サーモンスクール)
4月26日 2,800尾 豊平川・一条大橋(東白石小サーモンスクール)
4月27日 1,600尾 真駒内川・さけ科学館横(ポプラライオンズクラブ)
4月29日 5,200尾 真駒内川・さけ科学館横(業務放流)
5月 3日 3,900尾 真駒内川・さけ科学館横(サケ稚魚体験放流)
5月 4日 3,200尾 真駒内川・さけ科学館横(サケ稚魚体験放流)
5月 5日 11,800尾 真駒内川・さけ科学館横(サケ稚魚体験放流)
合計 48,200尾
【放流数を減らしても、遡上数は減っていない】
将来の豊平川のサケのためには、さらに野生魚の割合を高めることが重要と考え、「札幌ワイルドサーモンプロジェクト(SWSP)」と連携して、2016年から放流数の順応的管理を行っています。
放流数を減らしたサケは2019年以降に回帰していますが、現在のところ、遡上数は減っていません(SWSPニューズレター14号、さけ科学館リーフレット)。
稚魚の放流は、市民の皆さんがサケと触れ合う機会となっているため、さけ科学館の事業として続けていますが、将来の豊平川のサケのために今後どのようにしていくべきなのか、皆さんと意見を交換を続けています。